上廣環境日本学センターのプレキックオフミーティングを開催しました
上廣倫理財団からのご支援を受け、2024年4月、総合地球環境学研究所に上廣環境日本学センターが設立されました。当センターでは、人間と自然の境界(「あいだ」)におけるさまざまな環境再生の課題に焦点をあて、日本の伝統知や在来知の観点から、地球環境問題の解決に資することを目指しています。
上廣環境日本学センターのプレキックオフミーティングを2024年9月17日〜18日に開催しました。1日目は、総合地球環境学研究所講演室にて行いました。これまで環境日本学を実践してこられた早稲田大学名誉教授の原剛先生を招いて、「環境日本学とは何か」、「いま、なぜ環境日本学なのか」を話し合いました。同時に、日本各地で人と自然をつなぐ環境再生を実践してこられた方々を招いて、ラウンドテーブルという形で対話の場をひらき、環境日本学の実践事例および未来の環境日本学について話し合いました。
2日目には、「文化から環境を考える」というテーマで京都・花脊地区を訪れました。平安時代から修験者の道場であった大悲山峰定寺で本堂から臨む風景を共有しながら原風景のもつ現代的意義について考えました。さらに「千年の都を育む山と緑」の現在と未来について林業家の古原久弥さんから、チマキザサの再生について自治振興会長の藤井優三さんからお話を伺い、日本人が自己と世界をどう捉えてどう生きてきたのか、出席者の方々と共に、日本文化の基層を考察しました。
第1日目
- 10:00~10:05
- 主催者挨拶
総合地球環境学研究所 所長 山極寿一 - 10:05~10:30
- 趣旨説明
総合地球環境学研究所 上廣環境日本学センター センター長・特任教授 吉川 成美 - 10:30~12:00
- 特別対談
「環境日本学:文化としての環境」
総合地球環境学研究所 所長 山極壽一
早稲田環境塾 塾長、早稲田大学 名誉教授 原 剛 - 12:00~13:10
- 休憩
- 13:10~13:15
- 来賓挨拶
公益財団法人上廣倫理財団 事務局長 丸山 登 - 13:15~15:00
- ラウンドテーブル① 「なぜここにいるのか」
- 15:15〜17:00
- ラウンドテーブル② 「これから何をするのか」
- 17:00~17:05
- 閉会挨拶
総合地球環境学研究所 上廣環境日本学センター 客員教授 阿部 健一 - 17:30〜19:30
- 懇親会
地球研ダイニング(会費制4,000円)
第2日目
- 09:00
- 地球研にて集合 中型バスにて移動
- 10:00〜12:00
- 峰定寺:日本文化の源泉をたどる
- 12:00〜13:00
- 休憩
- 13:00〜14:00
- 「千年の都を育む山と緑」と共に
林業家 古原 久弥 - 14:00〜15:00
- 都の祭りを支える
自治振興会長・花脊別所チマキザサグループ代表 藤井 優三 - 16:00
- 地下鉄国際会館駅にて解散